乳房切除術が決まると、頭の中はいっぱいになります。通院、検査、家のこと。手術の後のことを考えるのは、まだ遠く感じるかもしれません。それでも、手術の前にできる、シンプルでやさしいことがひとつあります。それは、自分の乳頭の型を残しておくことです。
今すぐ何かを決めるためではありません。後で選べるようにしておくためです。
型取りとは?
専用の型取り用シリコーンで、乳頭の形を写し取ることです。形、質感、高さ、輪郭、そしてあなたの乳頭をあなたらしくしている小さな凹凸まで、すべてを記録します。
この型をもとに、私たちの職人が専用のモールドを作り、医療用シリコーンの乳頭プロテーゼで、以前の形を忠実に再現できます。
手術前に取った型は、かけがえのないものです。ありのままのあなたの体を、そのまま残した記憶だからです。
実際の流れ
すべてご自宅で、人目を気にせず、型取りキットを使って行えます。キットの内容は次のとおりです。
- 写真入りの手順ブックレット(ステップごとに説明)
- 型取り用シリコーンとヘラ(左右2つ分)
- 乳頭と乳輪の色を確認するためのカラーサンプル
- 送料前払いの返送ラベル
ブックレットに沿って落ち着いて型を取り、梱包して送り返すだけです。シャンベリー近郊にお住まいの方、または来られる方は、現地で一緒に型取りをすることもできます。
その後は?型があなたを待っています
これが型取りバンクの考え方です。お預かりした型は、必要な限り大切にアーカイブで保管します。何の義務もありません。
決めるのはあなたのペースで。数か月後でも、数年後でも、使わなくても構いません。型をもとにオーダーメイドのプロテーゼを作りたくなったときは、キットの代金がオーダーメイドコレクションのご注文から差し引かれます。
急ぐ必要はありません。型はずっとそこにあります。
どんな方に?
この準備は、多くの患者さんにとって意味のあるものになり得ます。
- 片側または両側の乳房切除術を控えている方
- 縮小術など、ほかの乳房手術を控えている方
- 治療の道のりに寄り添う医療従事者の方
両側の乳房切除術の場合、手術前に取った型は、もとの乳頭の唯一の記録になることも少なくありません。片側の場合も、手術する側の特徴をそのまま残しておくことができます。
型取りのタイミング
いちばん簡単なのは、医療チームに相談することです。スケジュールや皮膚の状態、進行中の検査を把握しているので、いつ行うのがよいか教えてくれます。
目安としては、落ち着いた時間を選び、清潔で刺激のない肌の状態で行うこと。その部分が敏感なときや、触らないよう言われているときは、無理せず延期してください。迷ったときは、お気軽にご連絡ください。
手術前の型がなくても
心配はいりません。自分らしい乳頭を取り戻すのに、遅すぎることはありません。片側の乳房切除術の場合は、残っている乳頭から型を取り、左右対称のプロテーゼを作ることができます。また、型取りバンクには、善意のドナーの方が匿名で寄付してくださった型もあり、プレタポルテコレクションでは多くの色とサイズをご用意しています。
まとめ
手術の前に乳頭の型を残しておくことは、自分自身をいたわる小さなひと手間です。ご自宅で少しの時間、キットを郵送で返すだけで、大切な記憶が義務なしに保管されます。ご質問があれば、いつでもお気軽にどうぞ。
